2024年3月の開業を目指して、現在急ピッチで準備が進められている北陸新幹線の金沢~敦賀間
この延伸に伴い、長年大阪と北陸を結んでいた特急列車「サンダーバード」と、名古屋と北陸を結ぶ「しらさぎ」の区間短縮が発表されています。
そこで、私なりにこの北陸新幹線延伸による特急系統の整理の結果、どのような列車が誕生するのか個人的にいくつか考えてみましたので、まとめてみようと思います
※なお個人の見解であるため、改正後にいくつかの誤りが発生している場合があります。それらに関しては一切責任を負いかねますのでご了承ください
発表されているもの
まずは発表されているものから
サンダーバードおよびしらさぎの敦賀行きへの短縮・発着ホームの変更
こちらは発表どころか工事もほとんど完了しており、まぁそうなるよねと言った内容
大阪~金沢・和倉温泉間を結んでいたサンダーバードは、北陸新幹線の延伸開業により、収益性が見込めないとして区間を短縮。同じく名古屋、米原~金沢間を結ぶしらさぎに関しても同様の理由で敦賀まで区間を短縮します。
そしてホームの変更。
北陸新幹線との乗り継ぎの利便性を高めるために、北陸新幹線ホームの真下に在来線特急専用のホームを設置し、そちらのホームに入るようになります
在来線への乗り継ぎには少し不便になりますが、そこはまぁ目をつむりましょう…
ちなみにこの区間短縮、一本でいけなくなる点や料金が高くなるなどで不便な点ばかりが出てきていますが、割と利用客にとってありがたいメリットも存在します
その中の一つに「遅延率や運休率の低下」があります
北陸本線は度々、秋から冬にかけての強風で北陸本線内の運休による遅延が多く発生していました。
また豪雪による運行支障などのリスクも存在しています。2021年に北陸や上越地域を襲った豪雪で、北陸自動車道を走る車が立ち往生している様子をニュースで見た人も多かったはずです。
しかし、あれほどの被害を受けながらも、北陸は陸の孤島になることはありませんでした。なぜなら、新幹線は走っていたから。
東海道新幹線の関ケ原での雪による被害がそれなりに大きかった反省を生かし、1982年に開業した上越新幹線では「これでもか」というほどの雪対策を実施。その結果、ほとんど遅れや運休を生じることなく走らせました。この設備を北陸新幹線にも設置し、北陸や上越は、外界とをつなぐ交通機関が麻痺することはなく。陸の孤島になることを避けることができました。
万が一2021年以上の豪雪が襲っても、新幹線は動くはずです、というか意地でも動かします()
災害用の支援物資等を運搬する際にも、新幹線の中にまるっと収めてしまえば迅速な事態対応ができるようになるはずです。最近は新幹線の車内に荷物を積み込んで運ぶサービスもやってるそうなので、1両まるっと国(あるいは自衛隊?)が貸切すれば、その中に自由に豪雪対策物資や生活補給用の支援物資などを3時間ちょっとで東京から運び出せます。うん、速い()
また、新幹線は在来線と比べて内陸を走行し、トンネルも多いため、強風の被害も相当消えるものと思われます。毎年冬に強風でたびたび止まる北陸本線と比べて運休になるリスクもかなり低いものと思います。
ね?案外新幹線の方が優秀でしょ(圧)?
特別な旅を創る新たな観光列車のデビュー
2024年秋に運用が開始される新しい観光列車。キハ189系1本を改造し、JR西日本各地を巡る観光列車がデビューする旨が発表されています
第1弾は北陸新幹線開業で沸く敦賀から小浜線や舞鶴線を経由し、城崎温泉までを結ぶ観光列車として走らせます。なので北陸新幹線に一応関係はあるのでこれに書き込みました。
まぁたまたま第1弾が敦賀発に設定されたのでここに書き込んだだけです。詳細なことはよくわかっていないのでここでは書かないでおきます。
公式発表はまだされてないけど噂されているもの
敦賀を通過する営業列車の消滅
サンダーバードで1日に片手で数えられる列車のみ設定されている敦賀通過の最速達便。敦賀が新幹線乗換駅に設定されるので、当たり前ですが敦賀駅を通過する営業列車は消滅します。
私も消える前に乗りに行きたいです。特に夏場は運休のリスクがかなり低いのでねらい目だと思います。
一応、当該の最速達便にも自由席の設定もあるので、福井〜京都間1時間半立ち席を覚悟できる人であればお安く乗れます(まぁ素直に520円追加で支払った方が無難ではありますが…)
まぁこちらは噂というよりは9割9分こうなることはあらかた予想はできます。福井行きのサンダバを存続させたと仮定しても、まぁ新幹線接続を考えれば通過はないでしょう
特急能登かがり火のグリーン車の設定終了
なぜか最近流行っているのかよく分かりませんが、列車のモノクラス化をよく見かけます。特急「草津・四万」「オホーツク」などなど...
これらに乗じて、能登半島方面へ伸びる「能登かがり火」もグリーン車の設定を廃止し、3両編成のモノクラス列車に統一されるとの見方がかなり強いです。
個人的に、この点に関しては「まぁまかり通っているけど結果は5分5分になりそう」っていうのが見解です。これについては後述します。
私が勝手に予想しているもの
さてここからは私が「勝手に」予想した変化点を紹介していきます。
サンダバ用の683系の289系化
現状、サンダーバードは大阪~金沢間において、敦賀駅付近を境に電源方式の異なる区間を走行しています。
敦賀より大阪方面は直流電化、金沢方面は交流電化と呼ばれる方式で電化されています。電化方式に関しては本題からずれますのでここでは省略します。知りたいやつは中学からやり直してこい()
で、今回の延伸でサンダーバードは直流電化下である大阪~敦賀間を走行するようになります。
アレ?交流に対応した機器いらなくね?
ということで考えたのがサンダバの289系化です。
2015年に北陸新幹線開業により、サンダーバードで活躍していた681系を玉突きで念出して当時しらさぎとして走っていた683系を全部置き換え、置き換わった683系は交流機器の使用停止➡撤去の流れで289系という別形式になり、大阪近郊に残っていた381系を全部置き換えました。
という前例があるため、ふと思ったものです。
JRにとっても、カネのかかる交流機器の整備を省略できるので、赤字垂れ流し路線の多い尺酉にとっても、一つの経費削減につながるものと予想します
また、289系とすることで、以前から改造されていた289系との互換性も生じるため、急な運用変更でもとっさに対応することができるようになるはずです。繁忙期のサンダバ増結用に、ほかの289系(こうのとり・くろしお用)の車両を繋げられます。
ただ、一部の編成には交流機器自体は残しておくものと予想します。
金沢総合車両所の特急型681系統一
金沢総合車両所の特急型を681系に統一
これは特急能登かがり火の運用を担当する車両に関するものです。
で、能登かがり火は3両編成になる...というのが通説ですが、冬季などには温泉需要も割とあると思うので、6両編成も一定数残るものと思います
実は七尾線、やろうと思えば9両編成まで対応できるのです(和倉温泉駅のホーム有効長が199メートルあるし、交換設備も線路自体は180メートルほどあります)
まぁやるかやらないかは別として、一応グリーン車による需要自体もある程度はある(はず)なので、グリーン車付きの6両基本番台自体も残る可能性はあります。
あいの風ライナー相当のライナー列車の福井方面設定
金沢、北陸地域において最も商工業の盛んな街として江戸時代から発展してきた地域であり、その地位は現在でもゆるぎないものとなっています。
そんな金沢までの通勤需要は割と大きく、富山・泊方面からは有料のライナー列車が設定されているほどです。
これらの需要は、当然ながら福井方面からも存在しており、JRでも朝夕の通勤向け特急を運転しています。
新幹線移管後、ライナー相当の列車が誕生することも想像に難くありません。
「ハピライナーふくい」的な列車が運転開始するのかな~とか思っています。
JRとの対抗策として「安く」座って帰れる電車を設定していくものと予想しております。
あいの風ライナー・仮称ハピライナーの681系充当
あるかどうかも分からんですがとりあえず書きます()
先述の着席保障列車「あいの風ライナー」及び「ハピライナーふくい(仮)」への、能登かがり火用681系の充当
能登かがり火運用を終えたあと、そのままあいの風とやま鉄道やハピラインふくい線に乗り入れるライナー列車として活用するというもの
JR東海のホームライナー的なやつだと思ってもらえると幸いです
こうすることで、乗客の収容力の増加にも繋がりますし、681系なら130キロ走行も可能なので、速達性の向上にも大きく貢献します。
主なメリットとしてはこんな感じ
- あいの風やハピラインなどの第三セクター・・・ライナー運行による収入増や、681系振替分の普通列車増便
- 乗客・・・快適性の向上と、所要時間の短縮、本数増によるわかりやすいダイヤ化
- 鉄オタ・・・津幡以東の681系運用の9年ぶりの復活(あいの風ライナーに入ると仮定)
このように、割と多くのメリットはあるはずです
ただ、これに関しては車両使用料がかなり関係してくるため、実現する可能性はかなり低いと見ています。車両使用量に関して詳しく知りたい方はよそ様のブログを当たってください()
681系を一部あいの風やIR、ハピラインに譲渡すれば話は別ですが…
特急はるかの敦賀行き列車の設定
「北陸から国際線に出るのって、不便ですよね?」
「でも、敦賀は大丈夫!」
「乗り換えなしの、分かりやすくて便利な列車」
「新幹線ひとつで、こんなに変わるものなのです。」
℡842-334-2005
「尺酉だから、出来たこと」
ハイ、怒られる前に本題に入りましょう()
日本の国際空港の代表ともいえる「成田」「中部」「関西」これらすべて太平洋沿いにあり、北陸地区からの利便性がかなり低くなっています。
その理由は、北陸地域の「交流電化」と「速達性」。
関空へ向かう特急「はるか」は直流のみ走行可能な車両であるため、金沢や福井といった地域からの直通運転はできません(一応683を無理やり入れることはできる)
また、交直両用の特急サンダーバードも速すぎて飛行機が太刀打ちできないレベルですので、北陸対関西圏の飛行機を設定したところで赤字垂れ流しになりますし、空港の規模が小さいので飛行機を飛ばせないのです。
では、特急が敦賀行きになったらどうなるでしょうか...?
直流電化下になるので特急はるかの乗り入れも可能になります
で、先述の通り、北陸地域ってほとんど国際線がない、あっても韓国行きのアシアナしかないうえ、国内線でも成田や中部、関空への直通便も出ていないんですよ(北陸の空港から行けるのはせいぜい羽田くらい…)
要は結構海外に行くのに不便なんですね
(なるほどだから刑事ドラマでは海外逃亡防止のために頻繁に東尋坊が出てくるのか(絶対関係ない)...)
では敦賀で新幹線と特急はるかを接続させれば?ということで考え付いたのがこの案です。
こうすればJR西日本にも新たな収益が入ってきますし、北陸の人にとっても、海外に向かうハードルがかなり低くなるように思います
まぁ実現できるかは別問題ですし、できても朝夕限定とかになりそうですが…
まとめ
決まっているもの、噂されてるもの、勝手に中の人が考えたもの。
これら3つの項目別に考えてみましたがいかがでしたでしょうか
なお中の人が勝手に考えていることを信じるか信じないかは皆さん次第ですが、間違っていても私は一切責任を負いません。
とはいえ、あと残り半年ちょっととなった北陸新幹線の延伸開業。東京から1本で福井に行けるようになる反面、北陸と密接な関りがあった関西地区からのアクセス性が低下する懸念もありますが、速達性の向上や運休や遅延の低下などによる安定した輸送が実現するという点において期待できます。
北陸はその気候から、商工業の盛んな地位、これらの特産品を運ぶスピードの増加や、少子高齢化による人手不足の解消に一役買うことにも期待したいですね。